コンセプト

平野屋利七

創業150年余り・・・江戸時代末期・嘉永元年(1848年)生まれの初代・利七が金沢より上洛、織物業に携わり、明治初年生家の屋号〝平野屋〟で帯地製造業を西陣で創業。(昭和25年、吉村織物株式会社設立)以来、時代を超えて常に心ときめく着姿の美しさを求めて古典を大切にしつつ独創的作品作りに励んできました。
西陣織大会において通産省局長賞、京都市長賞、京都商工会議所会頭賞、西陣工業組合理事長賞等、多数受賞

内機うちばた(自家工房)

西陣で、自家工場の織機にて製織された帯地を「内機帯地うちばたおびじ」と言います。
内機うちばた」に対して、織元が他の機業店に製織を依頼する「出機でばた」、製品を買って自社ブランドの商品にする「仕入機しいればた」という業態があり、実は西陣ではこの業態がほとんどを占めているのです。(西陣の町なかで、”はたおと”が聞こえなくなったといわれています。)
平野屋は「意匠の考案」「帯地組織の模索」「配色」を店の表の間で行い、そして店の奥の工房で機を織る。作り手と織り手が一体となった昔ながらのスタイルを今も継承している西陣でも数少ない織工房です。
自家工場をもち、年間安定して運営するには並々ならぬ努力と忍耐を必要としていますが、「製品の高品質が維持できる」「小回りのきいた製織が可能」等内機ならではの素晴らしい利点があります。